英語リスニング力UPの意外な方法のバックナンバー
読めばわかるのに聞く時は苦労するのはなぜ?
英語と日本語の語順の違い!
1月29日の英検の一次試験の結果が出ましたね。
私は、7~8年ぶりの、1級・準1級のダブル受験でした。
準1級ももちろん、難しいのですが、1級の語彙は、かなり手強く、相当な失 点をしてしまいましたが、リスニングに助けられました。
全113点満点のうち、34点分がリスニングセクションなのですが、ここで、 満点を取ることができたからです。
英検1級のリスニングは、現在のTOEICと比べると、一問あたりの音声が長い ことが特徴で、そのぶんだけ、難易度も高めであるといわれています。
長い音声を聞き取るわけですから、ネイティブの話に最後までしっかりとつ いていくだけの高いヒアリング能力が必要になるからですね。
ただ、今回、満点を取った私ですが、実を言うと、全ての問題の音声を完璧 に聞き取れていたわけではありません。
いえ、完璧どころか、随所に「?、今、何て言ったんだ?」というような語 句が登場してきて、肝を冷やしましたね。
でも、全体を聞き終えて、問題を解く段になると、頭の中には、正解を選ぶ のに充分な情報はしっかりと残っていてくれたのです。
こんなことは10年前にはできませんでした。
なぜなら、当時の私は、英語の音声が頭の中に入っていっても、それを「意 味のある」情報として留めておくことができなかったからです。
「リテンション」という言葉があります。
聞き取った英語を「短期記憶」として、頭の中にある短い時間、留めておく 能力のことです。
英検1級や、5月採用の新形式TOEICテストのリスニングセクションで用いら れる「長い」英語音声に対処するためには、このような「リテンション」能 力が絶対に必要になってきます。
10年前の私のリテンションのポテンシャルは、まだまだ低いものでした。 そして、その理由は、繰り返しますが、聞き取った英語の「音」を、意味の 伴った「情報」として、保持することができなかったからなのです。
逆に言えば、今の私は、英語の「音」は、聞いたハナから、「意味の伴った 情報」として頭の中に整理していくことができるようになりました。
そのように意味のある情報なら、強く意識しなくても、ごく自然に記憶に残 るようになるものです。そして、結果として、リテンション能力も高まって いくのだと思います。
リテンション能力が高まっていくと、長い英語音声を聞く際に、途中で聞き 損ねたりして、抜け落ちた語句や情報を、最後まで聞き終えた後で、記憶に 留まっているストーリー全体を振り返ってみることにより、ある程度までな ら「推測」し「復元」することができるようになるようです。
おかげで、私は今回の英検ばかりでなく、TOEICの時も、途中で聞き損なっ た語句があっても、大抵の場合は、正解を選び出すことができるようになっ たみたいなのです。
*リテンションを高めることは、英語を語順の通り、日本語に訳さずに理解 できるようなることだった!
というわけで、あなたも高度なリスニング能力を養成したいとお考えなら、 このリテンション能力を高めることは避けては通れません。
そして、そのためには、聞き取った英語音声を、意味のある情報として把握 できるようになることが不可欠なのです。
これは、言い換えるなら、リスニングの際、英語を聞くと同時にその意味が 頭の中で理解できるようになる、ということだとも言えます。
そのためには、どうすればいいのでしょう?
1つだけ、はっきり言えることは、英語を日本語に訳して理解しているよう ではもう間に合わない、ということです。
そして、そのために明白なこととして、英語を英語の語順のまま、英語で理 解していけるようになる技術が必要である、ということが言えます。
私の経験では、この技術が養成されていくことで、不思議なことに、ネイテ ィブが話す英語の速度が気にならなくなっていきました。
これは、おそらく、自分の中の「英語の理解スピード」が、この技術のおか げで、どんどん速くなっていったからだろうと考えています。
この技術が高まっていくと、多くの人が経験する、あの「書かれたものを読 むのならかなり理解できるけど、速く話されたものを理解しようとするとど うしてもついていけなくなる」というジレンマが、解消されてくるのです。
この技術を磨く、ベストな方法が、私の場合、英作文(和文英訳)練習でし た。 英作文とこの技術との詳しい相関関係については、ウェブ上で詳しく説明し ています。まだ読んでいない人は、是非、ご確認ください。
それでは、本日の「リスニングアップに役立つ英作文練習」にチャレンジし てみてください。
(本日の課題文)
「信じがたいことだけど、盗難される車の四台に一台は、イグニッションに まだカギが差し込まれたままの状態で置いてあったんですね。」
プロセス1
まずは文の全体構成をおおまかに考え、主語と動詞をどれに するのか、を考えてみましょう。
プロセス2
それ以外の細部の語句を考え、実際に語句を配列してみまし ょう。
以下に、実際に配列したものを書いてみました。
*信じがたいことだけど….It’s tough to believe /, 四台に一台の車 は……but one out of every four cars / 盗難される……stolen / 状 態だった…….had been left / カギがイグニッションにまだ差し込まれ たままで……with the keys still in the ignition.
以下が模範解答です。アナタの文との違いを確認してみましょう。
It’s tough to believe, but one out of every four cars stolen had been left with the keys still in the ignition.
さて、ここで、音読練習をしてみましょう。
この音読練習を最低でも10回づつはやってみてください。そうすれば、確実 に、英語の音が「意味のある情報」として聞こえるようになってきますよ。
【PR】
英語の理解スピードを高める講座:【英語筋力増!教材】通信講座
講座内容:独自のアクティブリスニングトレーニングを用いて、 訳し上げ英語を理解する、日本人の英語を聴く際の悪い癖を矯正し、 英語を英語のまますばやく理解する「英語即解脳」を養成する講座。
疑問点はスカイプ・電話での無料レッスンで講師の解説を受講できます。
【編集後記~ヒロ水越】
冒頭でも書きましたけど、英検一次試験の結果が出ましたね。
ウチのスクールでは、私以外にも、多くの受講生が様々な級にチャレンジし てくれました。
小学校4年で見事4級に合格したY君、中学3年で見事2級突破のCちゃん、そし て、極めつけは、高校2年にして頂点の1級を突破してしまった、怪物D君、 おめでとう。
まだ、2次試験が残っていますが、2次は、1次に比べると、合格率もぐ~ん とアップするので、みんな気楽に臨みましょう! では、また、来週!
主な内容:リスニング力を3ヶ月で伸ばさなければならない人のために いろいろな角度からリスニング力の養成法について掲載。
今英語が苦手な人は、私の英語ができなかった時代のプロフィールを 綴った「アメリカ留学体験記」を一読ください。きっと勇気がでますよ!
教材構成:独自のアクティブリスニングトレーニングを用いて、 訳し上げ英語を理解する、日本人の英語を聴く際の悪い癖を矯正し、 英語を英語のまますばやく理解する「英語即解脳」を養成する教材。
■ブログ【UncleヒロのSunshineな英語講師美味生活】
私「ヒロ水越」のブログです。TOEICネタだけでなく 生徒とのやり取りや、私自身の英語学習に関しても 言及していきます。
当校専任講師のトシ後藤のブログです。 英語ネタから日々の暮らしまで掲載中です。
ご意見・ご感想など : sp-order@se-c.com
発行責任者 : SEC英語スピーキング教室代表 ヒロ
編集責任者 : SEC英語スピーキング教室代表 ヒロ
コンテンツ協力者: SEC英語スピーキング教室講師 トシ後藤/レイチェル/カレン
Copyright (C) SEC英語スピーキング教室 All Rights Reserved ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡