英語リスニング力UPの意外な方法のバックナンバー
たくさん英語を聞いても聞き取れないワケと短期上達のコツ！
先日、ある学者のコラムを読んでいたら、テレビが人間の脳に与える影響に ついて説明してありました。
なんでも、子供の頃からテレビを長時間見すぎていると、「頭の悪い」人に なってしまうことが科学的に証明できる、というのです。
その理論を簡単に説明すると、ほとんどのテレビのプログラムは、視聴者に 対して能動的な脳の思考を要求しないので、頭を積極的に使わずに人の話を 聞いたり、絵を眺めたりするのが普通になってしまうんだそうです。
そういえば、テレビって、映像が補足的に人の話をカバーしたり、また、逆 に人の話が補足的に映像や画像の解説をしてくれたりするので、とことん、 ボーっと見ていても、プログラム内容を把握できてしまうところがあります よね。
これでは、人の脳みそは、理想的な発育を遂げていってはくれないようなの ですね。
さて、この話を読んでいた時に、私は、対照的に、ある有名な慶応大学の教 授の文芸評論家の方が著書で話していたことを思い出しました。
その先生は、毎日一冊は新しい本を読まれるくらいの読書家なのですが、学 者としての読書の仕方がまた、凄まじいのです。
「読書は一般の人にとっては、受身の享楽の時間かもしれないが、私にとっ ては、これは“攻め”の修練以外の何物でもない」 とのことで、その読み方も、「ここは」と思う箇所は必ず線を引き、その 後で、それがどんなに長い文章であっても、本の余白に、なんと「写筆」す るというのですね。
なぜ、線を引くだけでなく、写筆する必要があるのかというと、「この一節 は使える」とか「覚えておきたい」と思えるような文章を本当に自分の言葉 として使えるようにするには、先生のような方でもただ受身的に読んでいる だけではだめなのだそうです。
実際に、自分でその文章を頭の中で咀嚼し、音読し、そのうえで、自分でそ の組成を考えながら、全文を書き写してみることで、初めて、自分のモノに することができるのだと先生はおっしゃいます。
どうですか？ この先生の読書の仕方が、いかに、私達がテレビを見る時の心構えの正反対 のものであるか、わかりますよね。
私は、英語のリスニングの練習というのも、かなり、この考え方に近いな、 と思いました。
つまり、多くの学習者が、リスニング練習を、あたかも「テレビを観る」時 のような感覚で行ってしまっているのではないでしょうか？ テレビ世代で育ってきた私達は、人の話を聞く時に、ついつい、テレビを観 る時のような「安易」な心構えで聞く習慣がついてしまってはいないでしょ うか？
ですから、私達の多くは、社会人になって、業務研修などを受け、いざ、戦 力として、デビューする段になり、改めて、人の話を理解したり、人に自分 の話を理解させたりすることの難しさを再認識することが多いのではないで しょうか。
私は、ある時期、英文を自分で組み立てる練習を集中的に行った時期があり ました。
伝えたい内容、伝えなければならない事実を、いかに、英文という、自分に とっては制約の多い文法の中で、また、限られた語彙を使って、相手に伝え ることができるだろうか。
このことを集中的に練習し、ある意味を伝えるのに適した英文の組立て方が 解りかけてきた頃に受けたTOEICのリスニングセクションで、それまでとは 比べ物にならないくらいクリアに英語の音声を聞き取れるようになった自分 に気づきました。
その時も、それ以降、今日に至るまで、私が英語を聞く時は、頭の中は、常 に“攻め”の状態になっている気がします。 つまり、相手の話で登場してくる言葉の数々を、自分自身が同時に考える言 葉の配列に照らしながら、常に、「組み立て」に意識を置いて、自分自身で 英作文するように、相手の話を聞くようにしているのです。
私は、ここ７～８年の間、諸事情もあって、テレビを全く観なくなりました が、丁度、その事実とリンクするかのように、英語のリスニングに対しての 心構えが、極めて、能動的なものになってきた気がします。
別にあなたにもテレビを観る事を止めることを提案しているわけではありま せん。
でも、外国語は、多分、テレビ的なメディアからは最も遠いところにあるも のなので、受身の方法論では、まず、その正確な意味はキャッチできないの でしょうね。
そして、前述した慶応の先生が取り組んでいらっしゃるような「攻め」の姿 勢で取り組むことが要求されるのだと思います。
あなたの姿勢は、どちらですか？
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【編集後記～ヒロ水越】
先週、体調を崩し、食欲が低下したおかげ（？）でやや体重が落ちたようで す。
胃腸に疲労がきたこともあり、便秘気味だったので、おなかはいつもより出 っ張っていたので、自分では太ったような気がしていたのですが、昨日、受 講生から、「先生、痩せた？」と言われて、ちょっとうれしくなりました。
と言っても、これまでがオーバーウェイトだったので、ウチのスタッフからも 、「食欲がなくなったってことは、神様がこれ以上食べたらダメだって言わ れているしるしですよ」って皮肉られる始末ですからね。
まあ、これを機会に、本当にちょっとダイエットしてみようと考えています。
ちょうど胃袋のキャパも小さくなっているみたいですし。
また、来週！
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