英語リスニング力UPの意外な方法のバックナンバー
リスニングでの集中力のメリハリのつけ方!
~リーディング練習の活用~
1. 全語句に集中しようとするから、聞けなくなってしまう?
さて、前号と前々号の2回にわたって、「アクティブ(能動的)リスニン グ」への取り組みを説明しました。
簡単におさらいをすれば、アクティブリスニングとは、ネイティブの英語 を聞く時に、文の組み立ての基本である、5W1H(誰が=who、何を=what、 いつ=when、どこで=where、なぜ=why、どのように=how、行ったか?)を意 識し、「欲しい情報を待ち伏せ」するように聞いていくことでした。
つまり、例えば、「彼は食べた」と聞けば、即座にあなたは、頭の中で 「何を、どこで、いつ食べたのだろう?」と話を完成させるために必要な情 報を「待ち伏せる」わけですね。
その後、いろいろな方から、「役立ちそうなので、早速、試してみた」と のお声を頂戴しました。
そして、「短い文章なら何とかなるかもしれないが、ネイティブが長い話 をする時はなかなか待ち伏せしている余裕がない」との感じている人が多い ことを知りました。
実際には、わからない単語や、聞き取りにくい発音などに「気をとらわれ る」ことのほうが多いので、なかなかそんな5W1Hを意識して「アクティブ リスニング」なんかしてられない、という方が多いようです。
確かにわからない(聞き取れない)単語が多く出てきたり、多くの文を連 ねて話すネイティブの英語を聞く時には、なかなか5W1Hを意識している余 裕が持てないかもしれません。
しかし、本当は、そのような「難しいケース」の時こそ、アクティブリス ニングが威力を発揮するはずなんですね。
ただ、慣れていないうちは、意識がいろいろな所に分散してしまい、うま く、自分で決めたやり方に集中できないことが多いのだと思います。
ディクテーションをやったことのある人ならおわかりになると思うのです が、長い文章を丸ごと書き取らなくてはならないとなると、なかなか集中力 を持続させるのが難しいものです。
これが、空所にせいぜい1語とか、2~3語の熟語程度を埋めるために聞 くのなら、ぐっと集中力を高めて、それらを聞き取ることはそんなに難しく ないですよね。
アクティブリスニングというのは、本来はこのように「何語かの短い情報 だけを狙う」聞き方であり、集中力の発揮のさせ方に「メリハリをつける」 ための方法なのです。
しかし、実際には、1文の中だけで、「欲しい情報を追う」ように聞くこ とはできるけど、「いくつも文が出てきて展開していくような話」の中では 、どの情報を「狙って」、アクティブリスニングすれば良いかがわからなく なる、ことが問題である人が、おそらく多いのではないかと思います。
そして、普段のリスニングでは、一文だけの英語を聞き取るようなケース のほうがむしろまれなわけですよね。
そうなると、結局、常にネイティブの話の全ての語句に集中しようとして しまい、アクティブリスニング本来の目的が失われてしまうんです。
そこで、今日は、ちょっと意識を変えたやり方で、アクティブリスニング がもっとスムーズにできるようになる方法をご紹介しましょう。
2. 辞書を使わない「アクティブリーディング」のススメ
それは、読むこと、すなわち、「リーディング練習」です。
私は、本来、リーディングとリスニングは似た物同志だと思っているんで す。
耳を通して音声として「脳」に入った英語を理解することをリスニングと 呼び、目を通して活字として「脳」に入る英語を理解する試みをリーディン グと言いますが、要するに、両者とも、「脳」に入ってから「理解」するプ ロセスには、ほとんど「同じ能力」が使われると思うんですが、いかがです か?
ですから、私は、リスニングを伸ばしたければ、普段からリーディングの 練習をしておくことが効果的だと常々思ってきました。
そして、実際に、私の主宰する英会話スクールでも、多くの受講生に実施 してもらい、相当な効果が上がっているのを見てきました。
但し、ここで、気をつけなくてはいけないことがあります。 それは、リスニングに役立つリーディング練習というのは、中学・高校で やったような「長文読解」、「英文解釈」、「英文和訳」のようなことでは ない、ということです。
それでは、実際には、どのようなリーディングを行えばいいのでしょう。
以下に要点を簡単にまとめてみましたので、ご覧下さい。
1. 英字新聞や広告文など適切な長さの記事を選ぶこと
2. 英文を英語の語順のままに理解していくこと。
3. わからない語句が出てきても、すぐに辞書はひかないこと。
4. 辞書を使わずにとりあえず最後まで読んでみること
5. 3を最低3回は繰り返し、不明の語句は、5W1Hの原則や、前後 の脈絡から判断して、意味を推測しておくこと
6. 3,4,5のプロセスを通じ、話の大筋、主題、結論を頭の中に まとめてみること
7. 最後に辞書を引き、自分の推測との「誤差の程度」をチェックする こと
8. 前文を音読すること
一見、大変のように思えるかもしれませんが、英字新聞の記事を1日に一 つだけ読むと決めれば、上記の全てのプロセスを行うのに、慣れてくると 30分もかからなくなるはずです。
そして、このやり方の特徴は、辞書を使わずに、とにかく、話の大筋を追 うようにして、最後まで読んでいくことです。
実は、この「辞書を使わない、話の大筋を追う」ということは、あなたが リスニングをする時と全く同じ状況である、ということにお気づきになりま したでしょうか。
このように普段から、リーディング練習の中で、リスニングの時と「同じ 状況」を作りだすように工夫しておくことができるのです。
そうすれば、アクティブリスニングの際に、「どの情報を追えばいいのか 」というようなことも、リーディング練習を通じて、次第にその「勘所」が わかるようになってくると思うのです。
「自ら能動的に、話の大筋、結論を追う」このリーディングは、「アクテ ィブリスニング」に対応する「アクティブリーディング」と呼んでもいいと 思います。
次回、さらに、詳しく説明していきましょう。
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【編集後記~ヒロ水越】
先日、ある受講生の方から、「メルマガ読んでます」と励ましの言葉を頂き ました。
うちの講師のスティーブの声がなかなかシブイとか、妻のレイチェルは登場 しないのか?
などといろいろと冷やかされましたが、その後で、一つ、マジ メな質問をされました。
「なぜメルマガには音読の話が出てこないのですか?」との疑問です。
私は、自分のレッスンを通じて、全ての受講生の方に対して、常々、「音読 の重要性」を強調しているんですね。
それが、ここしばらくは「アクティブ リスニング」に絞ってお話をしていて、得意(?)の音読の話題が出ないの で、どうしたの?っていう話になったのだと思います。
近々、メルマガでも登場してくることになると思いますが、「音読とリスニ ングの関係性」ついてすぐにお知りになりたい方は当方のウェブまでアクセ スしてください。
詳しく書いてますので。
主な内容:リスニング力を3ヶ月で伸ばさなければならない人のために いろいろな角度からリスニング力の養成法について掲載。
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■ブログ【UncleヒロのSunshineな英語講師美味生活】
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