英語リスニング力UPの意外な方法のバックナンバー
『海外留学・海外赴任に備えるリスニング力』
~「英語が聞けない」ことは、こんなに危ない!~
私は昔、アメリカへ留学しました。 留学前は全くと言っていいほど、英会話ができませんでしたが、資金稼ぎの バイトが忙しくて、勉強もほとんどしませんでした。
また、頭のどこかで、 「留学すれば英会話なんてすぐに上達するから大丈夫だろう」 って考えていたことも事実です。
ところが、実際に現地にそのレベルで行ってみると、本当に、それがトンデ モナイことであったことを思い知らされましたね。
流暢に話せないことはまだしも、英語が聞けないということがいかに不便で あり、時に、危険でさえもあるのか、という目に散々、合わされたからです 。
まず、マクドナルドへ食べに行っても、「持ち帰り( to go )」又は、「店 内で食べる( here )」みたいな簡単な表現が聞き取れません。
まして、「ケチャップはもっと必要ですか?」とか「あと75セントありませ んか?」みたいなセンテンスとなると、完全にお手上げでした。
また、モールに衣類の買い物へ行く時などは、本当に緊張の連続でした。 自分が買いたいのはウェスト85センチくらいのジーンズなのに、あちらの表 示は全てインチ計算なので、自分のサイズに合うかどうかは試着をしてみな いことにわかりません。
ところが、
「これを試着してもいいですか?」
と尋ねるところまではいいの ですが、それに対しての
「○△×□☆・・・・」
という返答が全く聞き取れ ない始末です。
結局、本当はジーンズが買いたかったのに、店を出る時には、靴下とTシャ ツを買って帰ったり、ということがしょっちゅうありました。
しかし、この手の経験であれば、まだ、笑い話で済みますよね。
ところが、時には、リスニングができないために、命にかかわるような“危 険な目”にも合いました。
それは、留学後、2ヶ月くらいが経って、語学学校のクラスメイト達と飲み に出かけて帰ってきた時のことです。
寮の出入り口に立っていたガードマンが険しい顔つきで私達に向かって大声 で何かを叫んでいるんですね。
クラスメイト達は、すぐに彼の英語が理解できたみたいで、急に入り口に向 かってすごい勢いで走り始めたんですけどね。
私はといえば、ガードマンの言っていることが全く理解できず、ほろ酔い加 減でふらふらヨタヨタと歩いていました。
そしたら、彼がダッシュで走り寄って来て、私の腕をつかむとすごい勢いで 入り口まで引っ張っていくんです。
ものすごい力で。 私はまだ、何のことやら、さっぱり、状況が飲み込めていません。
寮の中まで連れて行かれて、その場に居合わせた日本人から
「寮の駐車場内で発砲事件があり、犯人は薬物中毒でまだ辺りをうろうろし ているらしい」とようやく聞かされた時にはさすがに縮み上がり、酔いなど完全に吹っ飛ん でしまいました。
この話で、あなたは、英語が聞けない状態で、アメリカで暮らすことがいか に危険であるか、ということをはっきりとわかってもらえるのではありませ んか?
そこで、今日は、留学や海外赴任を控えているような人に対して、出発前に 英語のリスニング力をある程度身につけていかないと、どんな事が起こり得 るか、実例に基づいてご説明したいと思います。
事件その1:何の変哲もないTシャツが○○○ドルになった話
これは、私の友人のA君がニューヨークへ旅行に行った時の話です。
彼は、当時付き合っていた彼女をつれて、マンハッタンで買い物をしていました。 ちょっと立ち寄ったおみやげ物屋のようなお店で、あのおなじみの“I Love NY”のロゴの入ったTシャツを見つけ、値段も安かったので、彼女と二人で購入することに決めました。
そして、悲劇が起こりました。
レジーに持っていくと、感じのいい店員が、「このTシャツに好きな文字をプリントしてあげるよ」って言った、と彼は思い込んでしまったのです。
彼女も彼も当時の私とほぼ同様に、リスニングは0に等しい能力しから持っていなかったので、「ありがたい、サービスだ!」って早合点してしまい、お互いの名前のアルファベットや、JAPANという文字やら、何やら、ありったけの文字をプリントしてもらうように、注文してしまったのです。
さて、10分後、仕上がったTシャツを見た二人は幸せのピークにいましたが、請求書を受け取って、天国から地獄へと突き落とされることになりました。
なんと、そこには、二枚で20ドル足らずのはずのTシャツが、なんと、500ドル以上にもなっていたのです。
つまり、この文字のプリントサービスは、「無料」ではなく、しっかりと「有料」のサービスであり、そのことは、よく見ると、店内の至る所に、案内してあったのでした。
事件その2:スピード取り締まりの警察官を“侮辱”してしまった話
これは、私自身のことです。
留学後3ヶ月が経ち、冬休みに入り、友人達と車でカリフォルニアまで旅行に行った時のことです。
どこまでも続く地平線、そして、空いたハイウェイを快調に飛ばす私の運転に、友人の一人が「ちょっと飛ばしすぎじゃない、大丈夫」と聞きました。
そして、その矢先に、私のバックミラーに、一台の不振な車が後方から、猛烈なスピードで私達に迫ってくるのを発見しました。 そうです。
パトカーです。
その瞬間、私は、自分のスピードメーターを見ましたが、時速120マイル(192キロ)も出ていました。
私は決して、そんなスピード狂ではないのですが、向こうの車は、メーター機器が全て、マイル表示されているので、キロで慣れている私は、「まだ120キロか」って勘違いしてしまっていたのです。
友人の中の一人が、「やばい、そのスピードだと逮捕されるかもしれないぞ、とにかく、ここは大人しく、謝るべきだ」と言いました。
その後、パトカーから出てきた警察官から、車外に出るように指示された私は、ポケットに手をつっこんだまま、出ようとしました。
すると、警官の一人が、身振りを交えて、手をポケットから出すように言ったのです。 ジェスチャーがなければ、この程度の英語すら、当時の私にはわかりませんでしたが、その後、さらなる試練が私に訪れたのです。
一人の警官が、不機嫌そうな顔つきで私の免許証を眺め、その後、「・・・・何キロ・・走っていた・・・・知っているか?」と質問してきたのです。
途切れ途切れにしか、理解できなかった私は、それでも、なんとか、聞き取った言葉を基に質問の意図を考え、たぶん、このハイウェイの制限速度を聞かれたのだろうと推測し、「はい、65マイルです」と答えました。
そうしたら、その警官の怒ったこと、怒ったこと。
私は、生まれて初めて、アメリカ人が自分に対して、映画の中の罵声表現と同様の表現を浴びせるのを経験してしまいました。
Bullshit! (しらばっくれるな~!!) 結局、その後、悪意はなく、単に英語力の問題であると気付いた彼らは、私に違反切符を切るだけで解放してくれましたが、後から、友人に聞いたら、下手をすると、「警官侮辱罪で逮捕されたかもしれないぞ」と脅されました。
英語聞けるようになった結果、起きてしまったこんなハプニング?
以上のような話は、本当に両手の指では数え切れないくらいたくさんありまして、また、おいおい、ご紹介していきたいと思っております。
さて、こんな私だったのですが、それでも、その後、ある友人からのアドバイスを受けて、何とか少しづつですが聞けるようになっていきました(この時の友人のアドバイスの要点を私なりにまとめてみた「リスニング上達法」は、私のウェブに詳しく書きましたので参考にしてみてください)。
そして、留学して1年が経った頃、寮の食堂に日本人の友人と二人で行った時の話です。
すぐ近くに、アフリカ系のアメリカ人の学生達が数人座って、かなり大きな声で雑談をしているのが耳に入りました。
一昔前の私なら、それは、本当に“単なる雑音”として、耳に入ってきて、その意味など、全く注意を払うこともなかったのですが、その時はちょっと勝手が違いました。
彼らの話している内容が、相当に理解できてしまったのです。 そして、そこで話されている内容がまた、問題でした。
それは、彼らのうちの一人が同性愛者で、どうも、近くに座っている日本人の一人に関心がある、というような内容なのです。
辺りを見回すと、彼らの近くに座っている日本人というと、自分達以外にはいません。 と、いうことは・・・。その同性愛の学生が興味を持っているという相手は、私か、友人か、のどちらかでしか、あり得ません。
彼らを見ていると、その中の一人で、体重が悠に130キロはありそうな巨漢の学生が、微笑み加減で私にウィンクをしてきました。
この後の話は、皆さんの想像にお任せします・・・・。
英語が聞けても、聞けなくても、この手の“危険”だけは、避けようがないですよね。
ただ、この場合ばかりは、英語が聞けないほうが、私にとっては、良かったかもしれませんが。
あなたも、海外での生活をお考えのようでしたら、とにかく、英語のリスニングだけは、頑張って、できるようにしておきましょう。
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【編集後記~ヒロ水越】
英語が聞き取れないことがもたらす不都合は、何も、海外で暮 らす人にばかり限定される問題ではありません。
私のようにカミさんがネイティブであったり、職場での会話が全て、英語に 限定されているような身の人間には、日本国内にいても、常々、実感させら れています。
特に、カミさんとは、日常的に起こるいわゆる夫婦喧嘩の原因のうち、多分 80パーセントくらいが、私のリスニングの誤解、取り違いによるものである 気がしています。
また、職場でも、講師が得意げに話すジョークのオチが聞き取れなくて、私 達の間にギクシャクした風が吹くのを何度も経験しました。
コミュニケーションの基本は、やはり、「リスニング」にあるようです。
これは、日本語でも同様のことが言えますよね。
私の知っている人には、人の話をほんの30秒も聞いていられないほど、日本 語のリスニングが苦手な人もいるようですから。
主な内容:リスニング力を3ヶ月で伸ばさなければならない人のために いろいろな角度からリスニング力の養成法について掲載。
今英語が苦手な人は、私の英語ができなかった時代のプロフィールを 綴った「アメリカ留学体験記」を一読ください。きっと勇気がでますよ!
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■ブログ【UncleヒロのSunshineな英語講師美味生活】
私「ヒロ水越」のブログです。TOEICネタだけでなく 生徒とのやり取りや、私自身の英語学習に関しても 言及していきます。
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